4年制の看護系単科大学だからできる看護師エキスパート教育
4年制の看護系単科大学だからこそ、看護師に必要な知識・技術はもとより、教養や人間性を含め、看護の現場で本当に求められる力を豊かに育みます。
社会や時代のニーズに応え、力を発揮できる。そんな看護師のエキスパートを育成します。
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エキスパートに必要な
専門知識と技術の修得看護師資格を取得するだけに留まらず、看護のエキスパートとしてキャリアを築き、生涯にわたって活躍できる。そんな将来を見据えた看護師エキスパート教育を展開できるのは、学士教育と専門職育成教育の機能を持つ本学の強みです。4年間の学びでは、豊かな教養や人間性といった看護職に不可欠な基盤を確かなものにすることを重視します。また課題研究にも挑戦し、看護の現場で課題を発見、解決していける力も磨きます。4年間を通じて、看護職に必要な知識と技術を修得するとともに、将来にわたって自己を研鑽し、キャリアを開発していける学びが、ここにあります。 -
専門性と看護固有の価値を獲得する
4年間の新カリキュラム病気やケガだけに目を向けるのではなく、人間と環境(社会)、生活行動を総合的に捉えてアプローチする。看護の専門性とともにこうした看護師にしかできない「看護固有の価値」の獲得に力点を置いた新カリキュラムがスタートしました。4年間を通じて段階的、総合的に看護固有の価値について修得するとともに、誰もが住み慣れた地域で暮らすことを支える地域包括ケアシステムの視点や、あらゆるライフスパン、あらゆる健康レベルの人を途切れなく看護するための基礎的能力を育成。将来、看護固有の価値と専門性を自律的に発揮できる看護職者を育成します。 -
いつくしみの心と
コミュニケーション力を磨く医療の現場で求められるのは、人と生命を「いつくしむ」思いやりにあふれた心をもってコミュニケーションをとり、一人ひとりにとって本当に必要な看護を実践できる看護師です。「いつくしむ力」とは、科学的知識と論理的思考力に裏付けられた深い洞察力と的確な判断力、高い倫理観をもって人間の命と尊厳を尊ぶ力、幅広い教養と豊かな感性で人間を深く理解する力のこと。本学では、各講義や演習・実習など、あらゆる学びを通じて「いつくしむ力」と豊かなコミュニケーション能力を育成します。 -
人間、環境、生活行動
看護に関わる全てを学ぶ人間と環境、生活行動、そして健康は分かちがたく関わり合っており、それを総合的に捉えてこそ適切な看護を行うことができます。本学では、看護の対象である「人」を身体・心理・社会・スピリチュアルな統合体と捉え、多様な側面を科学的に理解することからスタート。「基礎科目」から各種演習、さらには現場で経験する臨地実習まで、さまざまな学びの中で人間・環境・生活・健康について段階的に理解を深めていきます。看護技術・知識に留まらず、「生活」に視点をおいて健康回復や病気の予防まで支援する高度なケアを実践できる力を育成します。
4年間の学び
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1年次看護師としての基礎を身につける社会人としての幅広い教養と豊かな人間性、看護専門職としての「智・人のいつくしみ」を育む。学修の基盤基礎ゼミ1(主体的学修の基礎)大学で学ぶことの目的を明確化し、主体的学修への動機づけを図る。高校と大学の違いを理解し、主体的学修への移行を促すために、レポート作成、ノートテイキング、グループディスカッションなどの基礎的スキルや、図書館、文献検索エンジン、学修支援アプリ、e-learningシステムなどの学修環境の活用法について学ぶ。少人数のゼミナール形式で行う。基礎ゼミ2(主体的学修の展開)情報リテラシー能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力などの育成を図る。少人数のグループを編成し、看護の対象である地域に暮らす人々の健康を増進するための方法を検討する。健康に関連した課題をグループで設定し、フィールドワークを行い、健康増進のための企画を作成する。学生がグループ討議等により主体的に学修を進め、成果のプレゼンテーションを行う。環境環境論(外部環境)人間は自然環境や人工環境といった物理的な外部環境の影響を受けながら生活を営んでいる。これらの外部環境は人々の健康にも大きく影響しており、環境との相互作用における人々の生活や健康について探求する。病理学(内部環境)外部環境と内部環境の相互作用の結果として起こる健康の逸脱状態について学ぶ。病気の成り立ち(発症)、病気のしくみ(病態)、病気の成り行き(予後)を学修することによって、患者の疾患を正しく認識するための基礎知識を身につける。具体的には、先天異常と遺伝子異常、代謝障害、循環障害、炎症と免疫、膠原病、感染症、腫瘍、老化と死など、病態を理解するための基盤となるメカニズムの大筋を学修し、特に看護学分野において重要な疾患を臓器別に学ぶ。人間ライフスパンと人間発達人間は、生まれてから死ぬまで、そのライフスパンにおいて身体的・心理的・社会的諸相が互いに機能的に関連しあい、全体としてダイナミックに発達を続けていく存在である。また、胎児期、乳幼児期、学童期、思春期、青年期、成人期、成熟期、成人後期(老年期)という各期に特徴的な健康状態を示す。このような人間のライフスパンを通した健康のありようから、人間理解を深める。健康・看護人間のライフスパンと生活行動実習1(人々の健康ニーズ)地域に密着した医療機関の外来を利用する人々とのコミュニケーションを試みて、人々がどのような健康のニーズを持ち暮らしを営んでいるのかについて理解する。さらに、医療機関の周辺を探索し、人々が健康の保持・増進、疾病予防のために生活行動を工夫しているかを理解する。
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2年次看護の専門性を追求する
~看護の智と技を体得~座学と演習により専門性を深め、臨地実習で看護技術を試行。さらに、国家試験必修問題レベルのクリアを目指す。学修の基盤中級ゼミ1(科学的思考の基礎)科学的思考の基礎を修得することを目的に、自身の興味・関心に基づいた疑問について、関連する研究論文を検索、精読し、批判的に吟味し、疑問に対する解を見出すプロセスを経験する。成果は、研究論文の構成に沿って記述を行ない、プレゼンテーションする。少人数のゼミナール形式で行う。中級ゼミ2(科学的思考の展開)他者と協働して物事を推進する際に必要なリーダーシップ能力と、他者に働きかける力を育成する。小グループを編成し、地域に暮らす人々と共に、既修内容を活用して健康増進のための活動計画と評価指標を作成する。計画は地域住民と共に実施し、指標に基づいて評価を行い、計画の有効性を検討する。環境臨床心理学(内部環境)人間関係の心理学での学修を基盤とし、臨床で出会う人々のこころの在り方を科学的に洞察するスキルについて学ぶ。具体的には、心理アセスメント技法やカウンセリング理論・技法などを幅広く学修し、ロールプレイを経験することによって、患者の内面を理解する姿勢を培う。人間人間と生活行動4(生命を維持すること)看護実践の目的は、人間ひとりひとりが自己の健康を保持、増進、回復することによって「よく生きること」を可能にすることである。その目的達成のために看護職者は生活行動を支援するという視点から、人間の生活行動の「呼吸すること・体温を調節すること・安全な環境を維持すること」をとり挙げ、ライフスパン別に、生活行動への影響要因である生物学的要因(人体の構造・機能)、心理的要因、社会文化的要因、環境的要因、政治経済的要因について学修する。人間と生活行動5(社会とかかわること)看護実践の目的は、人間ひとりひとりが自己の健康を保持、増進、回復することによって「よく生きること」を可能にすることである。その目的達成のために看護職者は生活行動を支援するという視点から、人間の生活行動の「セクシュアリティを表現すること・仕事をし遊ぶこと」をとり挙げ、ライフスパン別に、生活行動への影響要因である生物学的要因(人体の構造・機能)、心理的要因、社会文化的要因、環境的要因、政治経済的要因について学修する。人間と生活行動6(生まれること・死にゆくこと 前)周産期看護の目的は、女性が周産期の生理的変化を保持、増進、または逸脱から回復させることによって「家族とともに新しい生命を育むこと」を可能にすることである。その目的を達成するために、看護職者は、周産期という特別な状況にある女性の生活行動を支援するという視点から、妊娠期・分娩期・産褥期という経過別に、生活行動への影響要因である生物学的要因(人体の構造・機能)、心理的要因、社会文化的要因、環境要因、政治経済的要因について学修する。また同様に、胎児・新生児の生活行動への影響要因についても学修する。人間と生活行動7(生まれること・死にゆくこと 後)看護実践の目的は、人間ひとりひとりが「安寧な死を迎えること」を可能にすることでもある。その目的達成のために看護職者は生活行動を支援するという視点から、人間の生活行動の「死にゆくこと」をとり挙げ、ライフスパン別に、生活行動への影響要因である生物学的要因(人体の構造・機能)、心理的要因、社会文化的要因、環境的要因、政治経済的要因について学修する。健康・看護生活行動看護実習1(環境と生活行動)入院加療している人々の生活や生活行動援助のリアリティに触れ、環境と生活のありよう、援助内容、さらに患者・利用者の反応と変化を通して、生活行動看護の意義を考察する。生活行動看護実習2(看護過程)医療機関に入院している人々とのコミュニケーションを通して、その対象を全人的に理解し、人間関係の構築、人権擁護について学ぶ。また、1人の患者を受持ち健康および生活上の課題の判断に必要な「情報収集」、「情報整理・分析(解釈、判断、推理・推論)」、「情報の統合」の思考過程および一連の看護過程を体験し、看護実践能力の基礎を培う。 -
3年次臨地実習で看護の実践力を伸ばす
~看護の実践力・思考力を磨く~1、2年次の学びを臨地実習で実践。看護経験の蓄積と展開を学ぶ。また、国家試験合格レベルの到達に挑む。学修の基盤課題探求ゼミ1(研究の基礎)研究手法の基礎を身につけることを目的に、自分自身の興味・関心のある課題を設定し、研究論文を精読するとともに、小グループでのディスカッションを通して課題を絞り込んでいく。この過程を通して、発表や質疑応答の方法を修得し、科学的妥当性を吟味し新たな展開につなげるためのグループディスカッションの技術やメンバーシップのあり方を学ぶ。課題探求ゼミ2(研究課題の明確化)これまでに学修した看護学実習の中から最も興味・関心のある場面・現象を1つ選択し、この背景を系統的・多角的に調べた上で自己の研究課題を抽出し、小グループで発表する。グループディスカッションを通して課題をさらに明確化し、探求ゼミ3へとつなげていく。健康・看護看護リフレクションリフレクションとは、実践を通して経験から学ぶ思考プロセスであり、自身の経験を振り返り、自身に問いかけて意味づけすることで、成長を促すプロセスである。実習経験を意識的に振り返ることを通して、看護学の視点から意味づけを行うリフレクション能力の修得を目指す。健康・看護4年間を通して段階的にあらゆるライフスパン、あらゆる健康レベルの人々を総合的にあらゆる場所で看護する基礎的能力を身につけます。- 4年
- 総合実習
地域包括ケア実習3
- 3年
- 生活行動看護実習3・4
人間のライフスパンと生活行動実習2
- 2年
- 生活行動看護実習1・2
- 1年
- 地域包括ケア実習1・2
人間のライフスパンと生活行動実習1
在学生の声看護学部 看護学科 4回生 滋賀県・比叡山高等学校 出身寺下 海志 さん感染予防の観点から患者様やそのご家族とのコミュニケーションが制限される中で、看護師は治療などの重要な事項の説明や、患者様との信頼関係を深めるコミュニケーションを取る必要があります。臨地実習を経験し、看護師には社会情勢に合わせてコミュニケーションの取り方を変化させる“柔軟性”が必要であると学びました。
また、看護では自分が行動することの根拠が求められることが多くあります。臨地実習を経験し、自身が行う一つ一つの行動についてその根拠・理由を考えるようになりました。それは実習中だけでなく、普段の日常生活でも同じように考えるよう意識しています。
患者様の一番近くで寄り添い、患者様やご家族それぞれの意思を尊重しながら、もとあった生活にできるだけ近づけられるようサポートできる看護師を目指し、これからの学生生活も努力していきます。 -
4年次看護学の統合理解と看護職者としての自立を育む
~智・人・命を修得し、エキスパートの扉を開く~専門職として自発的な能力開発の継続や、看護の向上に資する研究能力の基礎を培う。学修の基盤課題探求ゼミ3(卒業研究)本科目では、研究的視点をもって看護を主体的に探求するプロセスの経験を通して、研究的態度を身につけ、看護研究の意義について学ぶ。具体的には、課題探求ゼミ2で見出した自らの研究課題についての文献検討、研究計画の立案、研究倫理審査の申請、データの収集、分析、考察、卒業論文執筆、成果発表の一連のプロセスを実際にたどり、看護研究を遂行するための基礎的能力を培う。担当教員の指導の下に少人数の学生が集い、自主的に研究、発表、討論を行うゼミナール形式とする。環境法からみる医療人間の生活は法の秩序の基に成り立っている。法とは何か、法の領域では物事はどのように考えられているのかを学び、法の観点から看護活動を省みる素地を養う。このため憲法、刑法、民法といった基本的な法の位置づけと概要を把握した後、医療・看護に関連してこれらの法が実際にどのように機能するのかを検討していく。人間生涯学習論人間は、自らの権利を行使し、自己実現を達成するために必要な知識、能力、技術、価値観を習得していく存在であることに鑑み、社会での学びの現状や課題を把握し、その必要性・重要性を確認する。殊に看護師は、専門職として生涯学び続けることが必要であり、それを社会からも期待されているため、看護職にとっての生涯学習のあり方についても考究する。健康・看護臨床判断既修の臨床推論の知識や実習の経験を基盤とし、臨床推論の結果として行う診断的判断、治療的判断、倫理的判断といった臨床判断について学修する。また、事例の展開を通して臨床判断能力を修得する。